電気料金の高騰と対策2
電気料金高騰への対策として、節電では無く今までと同じ生活レベルで電気使用量Kwhを少なくする方法を工務店の目線から考えてみます。
省エネ性能の良い機器へ取り替え
APF(通年エネルギー消費効率)、省エネ製品を数字で表していて数値が大きい方が優れています、商品を購入する際の比較基準にできます。
例えば電気温水器は1のエネルギーで1のお湯を作りますが、エコキュートは1のエネルギーで3のお湯を作れます、該当する方は少ないかもしれませんが電気温水器からエコキュートへ取り替えるだけで大きく電気使用量が減ります。
太陽光発電を設置する
太陽光発電を載せて売電して電気代の足しにしましょうということではなく、自家消費するとどれくらい足しになるのかを検証してみます。
太陽光発電での自家消費
この表は私の家でのデータで、条件は以下の通りです。
- 太陽光発電設置年月:2012年10月に設置
- 容量:7.45kw
- 住所:富山県富山市中大久保
- 屋根:2階の瓦屋根4寸、ほぼ真南向き
- オール電化住宅、IH調理器、エコキュート
- 暖房は主に石油ファンヒーター、補助的にエアコン使用
- 家族構成:私、妻、両親(日中在宅多い)の4人
- 表の数値は、北陸電力からの購入電力量kwhです(料金ではありません)
- 数値の空白はデータが取れてないです
2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | |
1月 | 2,009 | 1,290 | 1,381 | 1,135 | 1,280 | 1,252 | – | – | 1,001 | 946 | 739 | 1,062 | 989 | 571 |
2月 | 1,354 | 1,298 | 1,376 | 1,077 | 1,102 | 1,056 | – | – | 835 | 785 | 663 | 727 | 890 | |
3月 | 1,126 | 1,184 | 1,132 | 870 | 957 | 927 | – | – | 694 | 572 | 543 | 659 | 943 | |
4月 | 1,294 | 1,336 | 1,151 | 709 | 745 | 790 | – | – | 535 | 508 | 551 | 512 | 615 | |
5月 | 1,114 | 1,089 | 1,058 | 696 | 594 | 527 | – | – | 456 | 401 | 460 | 439 | 345 | |
6月 | 937 | 1,037 | 987 | 550 | 487 | 459 | – | – | 349 | 310 | 366 | 374 | 294 | |
7月 | 854 | 975 | 933 | 546 | 466 | 442 | – | – | 321 | 304 | 339 | 316 | 279 | |
8月 | 964 | 1,034 | 1,029 | 561 | 488 | – | – | – | 413 | 354 | 354 | 408 | 245 | |
9月 | 1,053 | 1,137 | 960 | 583 | 463 | – | – | – | 450 | 413 | 422 | 387 | 395 | |
10月 | 841 | 1,065 | 654 | 527 | 485 | – | – | – | 395 | 364 | 379 | 372 | 385 | |
11月 | 901 | 1,107 | 777 | 718 | 645 | – | – | – | 462 | 468 | 480 | 412 | 359 | |
12月 | 1,161 | 1,166 | 984 | 800 | 831 | – | – | – | 593 | 522 | 516 | 567 | 438 | |
年合計 | 13,608 | 13,718 | 12,422 | 8,772 | 8,543 | – | – | – | 6,504 | 5,947 | 5,812 | 6,235 | 6,277 |
我が家は2012年10月に太陽光発電を設置しました(緑色マーカー)、前年同月と比較すると購入量が減ったことがわかります、
これは発電した電気を自分の家で使ったのでその分購入電力が少なくなったことになります。
我が家の年間の自家消費電力量は4,836kwh
太陽光発電を載せる前の年間の購入電力量と、太陽光発電を載せた後の購入電力量を比較します、2010年の13,608kwhを載せる前、2013年の8,772kwhを載せた後の代表と仮定して差し引くと13,608-8,772=4,836kwh/年、自家消費つまり自分の家で使っている電気量と考えられます。
あくまでも我が家のデータです。
自家消費率を計算すると我が家は2013年の売電量は5,260kwhだったので48%の自家消費率になります。全国でみると自家消費率の平均は30%だそうです、この30%を当てはめると我が家の自家消費電力は3,000kwh年となります。
電気料金単価は35円/kwh、4月~
1kwhの単価を設定します、ややこしいですが、従量電灯契約料金は使用量によって3段階30.2円、36.75円、39.65円、自由契約は夏以外の昼間料金35.14円となるので、大雑把に35円/kwhと設定します。
そして先ほどの年間自家消費電力、4,836kwh×35円/kwhとすると169,260円になります。この金額は何かおわかりでしょうか、電気を使ったので支払いしなければならない電気料金169,350円年分の電気が、太陽光で発電した電力でまかなったので無料で使えたということになります。
2010年の購入電力単価は16円/kwhほどでした、2010年での自家消費金額を換算すると4,836kwh×16円/kwh=77,376円年ですが、4月から電力単価が高騰して35円/kwhになるので169,260円という計算になります、高騰した現在太陽光発電を載せて自家消費がとってもお得なんです。
無論太陽光発電の設置費用があるので無料というわけではありません。
太陽光発電の価格は2012年は、7.45kwで2,950,000円(税抜き)、現在は7.2kwが180万円(税抜き)で設置できます、1,800,000円/169,260円年=10.63年で設置費用が回収できる計算(自家消費のみ)になります。
我が家は2022年12月で太陽光発電システムにかかった費用2,950,000円(税抜き)を回収することができました、2012年10月からなので、10年間と2ヶ月で回収できたことになります、これは自家消費率が高いためで通常富山県では12~13年くらいで費用の回収が見込めます。
この回収見通しに売電が含まれていないのがポイント
積雪と太陽光発電
参考までに2021年1月は大雪となり高速道路での立ち往生などの被害があった年、太陽光発電の上にはしっかりと雪が積もり発電ゼロでした。
なんだか取り留めの無い文章になってしまいましたが、太陽光発電についてはまた別の機会にまとめたいと思います。
電気代高騰の時は太陽光発電を載せて自家消費するのがお得ということです、但し自家消費率が低いと当てはまらないかもしれません。