富山市の小椋建築、代表の小椋です。
今回は「施工事例」という枠組みを超え、私自身の挑戦である「自邸新築プロジェクト」のプロセスを皆さんに共有したいと思います。
家づくりを考え始めたのは数年前。実際にプランを書き出した2023年3月から約3年が経ち、現在は構造計算の審査を受けている真っ最中です。プロである私がどんな順序で、何に注意して家づくりをしているのかお伝えしたいと思います。
なぜ今、もう一度「自邸」を建てるのか?
私は20年ほど前に自宅を新築しています、それくらいの期間しか経過していないのにもう一度新築を建てる理由は単純で今の家が寒いから。
自分が70才80才になったときに暖かい家に居たいと願いました。まだ早いだろうと思う気持ちもありましたが、いつかやろうでは加齢と共に気力が無くなるだろうと思い、やるなら今のうちだなと最後に後悔したくないと思ったからです。
だからといってそんな簡単に家が建てられるわけではありません、大きな費用がかかります。自邸新築に当たり一番ネックになった項目です。
また、小椋建築が推奨する高性能住宅の住み心地を自分自身で体感し、お客様にも体験していただきたいという想いも、計画を後押ししました。
避けては通れない「工事費用」の把握
家づくりで一番のネックになるのは、やはりお金です。まず最初に向き合ったのは、「建てたい家がいくらするのか」を正確に把握することでした。
- 希望の家はどれくらいの坪数になるのか
- その家の仕様は?屋根、外壁、床、内装などは何を使うのか
- 耐震等級、断熱性能はどれくらいにする
- 水回り設備、空調設備、照明、カーテン
- カーポート、土間コンクリート、などなど
たくさんの項目を決めないと総金額がでてきません。
弊社では「初回面談で概算費用書」をお渡ししています
初めてお会いしたときに、断熱・気密・空調設計(床下エアコン・小屋裏エアコン)・耐震等級などのご説明をし、ご要望を伺ったうえで概算建築費用書をお渡ししています。
内容は以下の通りです。
- 家本体価格(坪単価×坪数)
- 設計費用・確認申請費用など建築諸経費
- 敷地・建築付帯工事(カーポート、上下水道引き込み、土間コンなど)
- 性能仕様(断熱・耐震・使用材料)
これらの概算費用を全て記してお渡ししています、お施主さん一人一人内容は異なりますが、要る項目、要らない項目をみていただき計算すれば、家全体に掛かる総費用が把握出来ます。細かな打ち合わせの無い概算費用となりますが大きく相違することはありません。
私は工務店経営者なので簡単に総費用を把握することが出来ますが、建築関係でない皆さんは工務店を探すことから始まりますね、多くのハウスメーカー、地元ビルダー、工務店、建築家、この中から選択することは、予算の把握よりも大変な作業かもしれないですが、数社に絞ってでも決めていかないと話が進みません、
ここで大事なのは一社に絞る必要はありません、一社に絞ろうとするとなかなか決まらずずるずると時間が経過するだけです。絞った数社に総予算を聞いて、判断材料にされたらいいです。
ハウスメーカー、地元ビルダー、工務店、建築家、こんな考えを持っている人は工務店に依頼するが良いだろうなーと感覚があります、その人に合った依頼先はあります、いつかブログを書いてみたいと思います。
次は「住宅ローンの把握」
話は少しそれましたが家の価格を把握した後は、住宅ローンはいくら借りられるのかを把握することです。「次は」としましたが、ローン金額の把握の方が先だと思います。
貯蓄など家に使って良いお金、住宅ローンの金額、合算すると家に掛けられる金額が見えてきます。
家にかけられる金額と、ほしい家の金額
これでお財布の中身と、買いたい商品の価格がわかりました。
予算内であればいいですが、そうで無いことが多いのも事実です、また無理をするのもいけません、なのでここで調整が必要になります。
私も調整が必要でした。
「譲れない部分」と「削る部分」
譲れない項目、無くても良いかなを選択、仕様をダウンが主な作業になります。
私の譲れない項目は、断熱性能、耐震性能、パッシブ設計、床下エアコン、小屋裏エアコン、太陽光発電、杉板の外観、主に性能面です。
逆にダウンした項目は、上記以外の全般といったところです、家の坪数も削りました、但し将来のメンテナンス費用、ランニングコストが掛からないように商品を選びました。
工務店に予算を伝えてください
皆さんの場合は上記の調整する作業は困難なので工務店に任せてください、総予算を伝えて、いろいろな要望も伝える、私どもではその情報を元に家の大きさや仕様などを組み立ててご提案していきます。
自邸でも、最初に向き合ったのは「構造」だった

家の大きさや形状、配置が決まれば次は構造計算を進めます。計画段階から私がホームズ君で計算しているので実際そんな大きな変更は出てきませんが構造設計機関へ依頼し審査を通してもらいます。
構造計算を進めて分かった設計の制約
次回は、実際に構造計算を進める中で感じた、
- 「設計の自由度」がどう変わるか
- 耐震等級3を目指す上で、どこに制約がかかるのか
- 耐震等級2(積雪1.5m)と耐震等級3の関係と誤解
をお伝えしたいと思います。