菊地組さんのパッシブハウス見学
青森むつパッシブハウス、菊地常務宅です。1年前の2023年12月1日に見学させて頂く機会がありおじゃましてきました。
何でいまごろって感じですが、Googleフォトが1年前の思い出としてお知らせをくれまして、こんなことがあったなーと思いに浸りながら記憶を遡ってみたいと思います。
青森に着いた時は雪が降ってました、富山ではまだまだと思っているところだったのでやはり寒い地域なんだなと再認識。菊地常務宅に到着しまずは外観を拝見、初見ボリュームがあるのに素敵なデザインと感じました。
杉板張りの外壁に南面には大窓が複数占めており目を見張るガラスのカーテンウォールでした、構造もしっかりと強化されているとのこと窓間の柱と1階の部分壁でうまく荷重を流している、構造と断熱とデザイン、上手だなーと感心してました、よく見ると2階の窓部分にはブレースが仕込まれています、外からじゃ全く気になりません、窓とブレースの併用パターンもいいですね。南面以外は5箇所ほどの小さな窓があるだけでした。
杉板は無塗装だったと記憶してます、築2年ほどだったと思うのでまだ新しいですがシルバー色になっていてきれいでした。
6日間無暖房
室温は23℃以上あり暖かかったです、しかも6日間暖房をしていないとのこと。
どうして暖かいのかというと太陽のエネルギーを最大限取り込むための設計と窓の性能、そして熱を逃がさない断熱性能、日中太陽が出て15分ほど日射取得ができればその日だったか数日間だったか定かではないですが少なくともその日は暖房無しで過ごせるそうです。
家の性能は
外では雪が降っているのに無暖房で暖かい家の性能は、まずドイツのパッシブハウス研究所の認定をクリアでUa値:0.17W/㎡k、壁充填断熱に外付加断熱にはネオマフォーム165㎜3層に分けて張り熱橋を無くす工夫もされていて、屋根はロックウール700㎜、基礎下にもしっかりと断熱施工してあり圧倒される断熱構成でした。
そして昨年一冬で暖房されたのは13回だそうで、1回の暖房内容は薪ストーブに薪を1~2時間燃やすだけそれ以上燃やすと暑くなりすぎるのだとか、嘘みたいな本当の話で青森むつパッシブハウスすごいです。
この後菊地組さんで建てられた家を4物件見学させて頂きました、どれも断熱のレベルが高く暖かさは当然のことでデザイン、構造、後のメンテに費用が掛からない工夫がされました。
そして写真にあるこの家に驚かされました、壁一面が窓、1階床から2階天井まで高さに大窓が4セット3列整然と配置され冬の日射取得を最大限活用できるように設計されていましたこれはかなりの日射取得量になります、ただ夏の日射遮蔽が出来ないと思われる設計なので聞いてみると青森県という場所ならではになりますが問題無く冷房がしっかりと効くということでした。
菊地組さんほどのパッシブレベルではありませんが私も日射取得、日射遮蔽、高断熱・高気密など自然エネルギーを享受できる家を設計しています、今回見学させて頂いた菊地組さんの事例から学んだことを自社の家づくりにも取り入れより良い家づくりをしていきたいと思います。