富山市の小椋建築 小椋です。
以前、お客様から断熱と気密について、こんな質問をいただきました。
「フェノールフォームでは気密が取れないと言われました。専門業者による吹付けウレタンならC値0.5〜1くらい、羊毛やグラスウールはもっと気密が取れないとも聞いたのですが、実際はどうなのでしょうか?」
この質問を読んで、まずお伝えしたのが、断熱と気密は少し分けて考えたほうが分かりやすいということでした。断熱材の種類だけで、家の気密性能が決まるわけではありません。
断熱性能が良くても、気密が良いとは限りません
まず、断熱と気密は別で考える必要があると思います。どんなに性能の良い断熱材を使っても、それによって上がるのは基本的には断熱性能です。

一方、気密は別物です。気密については、気密シートや気密テープ、それぞれの部分の納まりを考えながら確保していきます。
例えば、
- 羊毛+気密シート
- グラスウール+気密シート
- ○○工法+気密処理

というように、断熱材と気密施工を組み合わせて考えます。「この断熱材だから気密が取れる、取れない」と単純に分けるものではないと思います。
○○工法でも気密は取れます
ご質問にあった○○工法は、耐力面材に硬質断熱材が付いたものです。ただ、これを使っただけで気密が取れる、というものではありません。面材と柱が取り合う部分に気密パッキンを入れたり、外側から気密テープで処理したりして、気密を確保していく形になります。
ですので、
「○○工法だから気密が取れない」
ということではありません。ただし、納まりや現場での施工の丁寧さには左右されやすいです。使えば簡単にものすごく良いC値が出る、というものでもないと思います。
ここは断熱材そのものの性能と、現場でどう気密を取るかを分けて考えたほうがいいところです。
吹付けウレタンは気密を取りやすい面があります
一方、吹付けウレタンは、細かな隙間まで埋めやすいので、ほかの断熱材と比べると気密は取りやすい傾向があります。その意味では、気密という部分では施工しやすい材料だと思います。

ただ、吹付けウレタンを施工したからといって、それだけで必ず高気密になるわけではありません。配線まわりやサッシまわりなどは、別にきちんと処理する必要があります。
私の感覚では、そういった部分までしっかり施工すれば、C値0.5は切れると思います。
C値は断熱材の種類だけでは決まりません

結局のところ、C値は断熱材の種類だけで決まるものではありません。設計や施工精度、それぞれの場所でどのように気密処理をするかによって大きく変わります。
ですので、
「フェノールフォームだから気密が取れない」
「グラスウールだから気密が取れない」
「吹付けウレタンだから高気密になる」
と断熱材だけを見て判断するのは、少し違うと思います。フェノールフォームや○○工法でも気密は取れます。ただ、高い気密性能を出したいのであれば、断熱材とは別に、きちんとした気密施工を考える必要があり、私はそのように考えています。

断熱材の名前だけでなく、気密の取り方も確認してみてください
断熱材について調べていると、どうしても「どの材料が一番性能が良いのか」という話になりやすいのですが、今回のご質問は、断熱材と気密を一緒に考えてしまうと少し分かりにくくなる部分だと思います。
断熱材にはそれぞれ特徴がありますが、気密については、その材料を使って現場でどう納めるかが大きいです。
私たちも、断熱材だけを見て判断するのではなく、気密シートやテープ、細かな取り合いまで含めて考えながら施工しています。

「この断熱材だと気密はどうなるの?」と疑問に思われたときは、断熱材の名前だけではなく、その会社がどのような方法で気密を取っているのかまで聞いてみると分かりやすいと思います。
こうしたことは家のつくり方によっても変わりますので、富山で新築をご検討中で気になることがありましたら、家づくりを考える材料の一つとしてお気軽にご相談ください。