階段の場所は、リビング、それとも廊下
富山市の小椋建築、代表の小椋です。
階段の位置、リビングそれとも廊下
部屋の間取りを打ち合わせする際、検討事項として 階段をどこに取り付けるかというのが出てきます。 なんとなくで決められることが多いですが、リビングに設置するのと、廊下に設置するのでは 大きな違いがあるのでよく検討されることをお勧めします。
リビング階段のメリット
リビングに階段を設置する理由が、子供が2階へ上がる際帰宅してきたのがわかるからというのがよくお聞きする理由です。 子供は都合が悪いときは親と顔を合わせたくないものです。こっそりと帰ってきて、そしてこっそりと出かけていきます。その気持ちは良くわかるところですが、親とすれば心配です。そこで大概誰かが居るリビングに階段を設置すれば子供の気配が感じられて安心できるからということですね。
リビング階段のデメリット
子供の気配という観点からは、リビング階段がいいのかもしれないですが、部屋を温める暖房の観点から見るとデメリットを感じてしまいます。 想像していただくとわかると思いますが、暖房で温めた空気が階段を通じて2階へ逃げて行き、代わりに2階の冷たい空気が1階へ降りてきます。
これでは一生懸命にリビングを温めようと暖房が稼働しているのに誰もいない2階の廊下や階段が温まるばかりで、肝心のリビングが温まるまでに時間が掛かってしまいますし、電気や石油など燃料費の無駄使いになってしまいます。
とは言っても、リビング階段にされたい方は多くおられますし、実際に人気があるプランです。そこでリビング階段にしても、暖房を無駄にしない方法として、こんな案はどうでしょうか。
階段にドアと取り付ける
ずばり、階段にドアを取り付けて暖房の熱が逃げないようにする方法です。そんなことか、と思われるかもしれませんが効果抜群です。
3枚引き違い戸として、階段下の収納の建具として兼用しています。
3枚引き違い戸を全部閉じた状態。建具に明かり窓を取り付け、光を取入れる役割と、降りてくる人、上る人が出会い頭に衝突するのを防いでいます。
階段側から3枚引き違い戸を見た様子、階段側からだと手かけの位置が低すぎるため 高い位置に手かけをもう一つ取り付けてあります。
階段はインテリアの一つ
しかし、階段をリビングのインテリアの一つとして見せたいということもあります。 そんな時は、階段の上つまり2階にドアを取り付ける方法もあります。
階段を上がりきったところに引き戸を取り付けてあります。
2階廊下から階段を見た様子。2階にドアを取り付けることによって、インテリアとしての階段を見せることが出来そして、暖房効果もよくすることが出来ます。
人の気配、暖房の効率などでも重要な階段ですが、住宅の間取りの中で階段の場所決めは、要になるところです。メリット・デメリットをよく検討されお決めになってください。
小椋建築はそんな家づくりのお手伝いをさせて頂いております。