床下エアコン体験会がオーバーヒート体験会に

昨年5月にお引き渡ししたお宅を1日お借りして床下エアコンによる暖房体験会を開催しました、実際に住まいされての感想や使い方等もお聞きしました、それと来場者の体感した感想などお伝えします。


富山県の冬季はほとんど曇天(私の感覚では月の内約8割曇天)ですが2025年2月1日(日)当日の天候は太陽がしっかりと出ている晴天でした、そのため放射冷却により気温は低かったです。

実際のエアコン稼働時間と設定温度

当初の設計段階では24時間稼働を推奨していましたがご夫婦共働きなのと小さなお子様は保育園に預けていることもあり家に居ない時間が多く、実際の稼働時間は朝4:00~8:00、17:00~21:00ということで朝4時間、夕方4時間の計8時間でした、休止時間は8:00~17:00、21:00~4:00ということで日中9時間、夜中7時間の計16時間。

リモコン設定温度は23~24℃で室温は21~22℃となり丁度いいようです。

夕方も帰宅したときまだ暖かさが残っていて慌ててエアコンを付けたりする必要がないそうで、朝も同様に暖かさが残っている状態ということでした。
エアコンの設定温度参考

ただ1階はいいのだけど2階はちょっと寒いということでした、1日の内の稼働時間が1/3ほどのため2階まで温度が伝わらなかったと考えられます、寝るだけだから少し温度が低くても大丈夫のようですが暖かさが足りない場合はエアコンの稼働時間を増やすか、小屋裏エアコンを暖房として使用する方法があるので試してみてください。参考までに24時間稼働させた場合1階2階の温度差は2℃ほどになります。

またエアコンを使わない日もあるとのこと、これは晴天で太陽光の日射取得が出来ている時だと思われます。

1ヶ月の電気代は約15,000円

電気代を教えてもらったところ15,000円でした、この中には洗濯機、TV、IH調理器、食洗機、エコキュート等他の電気代を含めた金額、私のシュミュレーションでは20,000円を超えていたのでずいぶんと抑えられているようです。

オーバーヒート体験は2度目

10:00前におじゃましたときは1階室温21.9℃、2階室温19.1℃、ハニカムシェードを降ろしてエアコン稼働の状態でした。

ハニカムシェードを全閉

↑ 1階LDK温度計21.9℃

↑ 2階廊下温度計19.1℃

ハニカムシェード全開

ハニカムシェードを全開

見学会の時にはハニカムシェードを全開にして見学していました、10:00過ぎにはエアコンをOFFにしたんですが見る見るうちに室温が上昇していきお昼頃には25.3℃になっており太陽光のエネルギー効果を再認識すると同時にハニカムシェードの断熱性能の効果も知ることが出来ました。

1階は25.3℃まで上昇しましたが、2階は19℃台をキープし20℃には至りませんでした、もう少し時間が経過すればいったような気がします、また吹き抜けがあると2階へ温度が伝わりやすいです、但し断熱が良くないと逆に寒くなるので気をつけて下さい。

エアコン無しで太陽光の日射取得だけで温度が上昇し家が暖かくなるのはオーバーヒート現象です、以前岐阜県の工務店森大地産さんに三重県津市での住宅を見学させてもらった時に初めてオーバーヒート現象を体験した時を思い出しました1月下旬のことです。

その時の天候はしっかりと覚えています1月下旬なのに太陽がしっかりと出ていて家の中まで日射が差し込み暖房無しで暑いくらいの室温、しかもこんな天候が多いとのこと富山県で育ち冬季は曇天が当たり前と思っていた自分には結構衝撃でうらやましいと思っていました。

家の断熱性能が大事です

このようにエアコンの稼働時間が短くても家全体が1台のエアコンで暖かくなったり、太陽光の日射取得でオーバーヒートになったりするのは家の断熱性能が大きく関わってきます、断熱の弱い家ではここまでにはなりません、ただ断熱性能を上げれば良いと言うわけでも無くノウハウがありますので気になる方は是非お問い合わせ下さいませ。

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今回お借りしたお宅の性能はこちらです。

延べ床面積:109.3㎡ (33.0坪)
木造在来工法2階建て

・性能
耐震等級2(積雪1.5m) 許容応力度計算
Ua値:0.27W/㎡k
C値:0.17㎠/㎡
暖房計画:床下14畳用エアコン1台(市販品)
冷房計画:小屋裏14畳用エアコン1台(市販品)

・外装
屋根:ガルバニウム鋼板立平葺き
外壁:ガルバニウム鋼板ロックライン
開口部:APW430(東西北)、APW330(南面)