断熱材はどれが良い?

住宅に使用されている断熱材で多く見かけるのは100倍発泡ウレタン、30倍発泡ウレタン、グラスウール16K・24K、ロックウール、羊毛、硬質ウレタンフォーム、セルロースファイバー、他まだまだ種類があります。

これだけ種類があるとどれを選ぶのが良いのかわからないですが、とりあえずは良い断熱材を選びたいですよね、では良い断熱材とは何がいいでのしょうか。

  • 断熱性能の良い商品
  • 不燃に優れた商品
  • 環境に優れた商品
  • コスパが良い商品
  • 気密が取れる商品

良い断熱材といっても何を重視するかによって選ぶ断熱材が違ってきます。

選ぶ基準は断熱性能とコスト

しかし断熱材というからには断熱性能重視としたいです、合わせて価格もですね。

工務店やハウスメーカーがそれぞれの断熱材の特徴を考慮してどの断熱材を使用するかをきめているはずなので、基本的な考えが合うようでしたら提案される商品を採用されるのがいいと思います。
そうでは無くこだわりがあったらその事を建築会社に伝えて、好みの断熱材に変更出来るか確認されたらいいですね。

断熱材の比較

複数の種類がありますが以下の7点で比較してみます。

熱伝導率W/m・k熱貫流率の価格比
同性能の価格比
GW16K、厚100と
同性能の厚み比
高性能グラスウール16K0.0381.0倍100㎜(基準)
羊毛0.0401.6倍105㎜
セルロースファイバー0.0402.0倍105㎜
100倍発泡ウレタン0.0341.6倍89㎜
30倍発泡ウレタン0.0264.9倍68㎜
ミラフォームラムダ0.0222.0倍58㎜
ネオマフォーム0.0204.0倍52㎜
アルミニウム210.055,263㎜
断熱材の比較

熱伝導率とは

その材料の熱の伝わりやすさを数値化したもので、数値が大きいと熱が伝わりやすく、数値が小さいと熱が伝わりにくいことを表しています。表の中ではフェノールフォーム0.020W/m・kが一番断熱性能が良いと言うことになります。参考までにアルミニウム熱伝導率は210W/m・k、ものすごく熱を伝えやすい材料です、鉄は60くらいなので鉄よりも伝えやすいです。

参考までに空気の熱伝導率は0.024W/m・k、断熱性能という言葉が当てはまるかわかりませんが空気は断熱性能が良いですね、窓のペアガラスやトリプルガラスは、ガラスで空気をサンドイッチして閉じ込めて窓の断熱性能を上げています、厚みを増やすと断熱性能も上がるので、ペアガラス<トリプルガラスの方が良いということになりますね。

参考までにこのガラスでサンドイッチしている空気を、さらに熱伝導が低いものと入れ替えると窓の断熱性能が上がります、実際に使われているのはアルゴンガスで熱伝導率は0.016W/m・kです、わずかな価格差で空気からアルゴンガスへ変更できて断熱性能も上がるのでお薦めの仕様、当社ではこのアルゴンガス封入の窓を採用しています。

価格比は

グラスウール100㎜の断熱性能(熱貫流率)は熱伝導率0.038W/m・k÷厚み0.1m=0.38W/㎡k←これが断熱性能になります(断熱材の性能と厚みで決まる)、ちなみにネオマフォームは熱伝導率0.020W/m・k÷厚み0.1m=0.20W/㎡k、同じ厚みを掛けてるので熱伝導率の良い方が断熱性能が良くなります。
価格比はグラスウールの0.38W/㎡kを基本に、他の断熱材も0.38W/㎡kになるように計算してその厚みだといくらになるか算出した数値です、例えばネオマフォームの熱貫流率を0.38W/㎡kにするためには0.022W/mk÷0.38W/㎡k=0.0526m=52.6㎜、グラスウール100㎜と同じ断熱性能となるネオマフォームの厚みは52.6㎜となり、この52.6㎜の時の価格を表にまとめています。

性能を基準合わせた厚み比は

上記価格比と同様に、高性能グラスウール16K厚み100㎜だと熱貫流率は0.38W/㎡kこれが厚みを考慮した断熱性能になりUa値算出の基準になる数値です、
それぞれの材料がこの熱貫流率は0.38W/㎡kと同等の性能にするには、どれだけの厚みになるかというのを算出した項目です、
例えば、ネオマフォームでグラスウールの0.38W/㎡kと同じ性能にする場合、ネオマフォームの厚みは52㎜と約半分でよいということです、熱の伝わりにくい材料は厚みが小さくてもグラスウールと同等になることがわかります。


アルミニウムは断熱材ではありませんが参考までに入れてみました、アルミニウムを熱貫流率0.38W/㎡kにするには55,263㎜(55m)の厚みが必要とわかりました、55mの厚みって普通の家よりも大きいし想像しづらいですね。

グラスウールがコスパ良い

こうやって見ると、高性能グラスウール16Kが性能そこそこで価格も安く一番コスパが良い材料となります、では家を建てる方みんなが使うかというとそうはなっていません、理由はいろいろありますがまずは壁体内結露対策でグラスウールを使用する場合は必ず防湿層の施工が要ります。

壁体内結露

壁体内結露とは冬の場合、暖まった壁の中にある水蒸気が外壁側の冷えた箇所に当たり壁の中で結露することで家の耐久性によくないことです、この結露の原因の一つは壁の中に水蒸気があることなので水蒸気が壁に入らないように防湿シートを家の外周面の部屋側全面に張らないといけません。この張り手間が負担になりグラスウールを採用しない一つの原因になっていると思います。

断熱材の選び方

例えば高性能グラスウール16Kと、100倍発泡ウレタン、どちらにしようかとなった時

・価格での検討、グラスウールの方が安いけど防湿シート費、取り付け費が掛かります、一方100倍発砲は少し高いけど防湿シートが要りません(壁構成によっては必要な場合もあります)、私の感覚だとグラスウール+防湿層と、100倍発砲の価格はほぼ同じです。

・断熱性能での検討、表にあるように100倍発泡の方が良いです。

・火災時での検討、グラスウールは不燃材料に認定されていて燃えません300℃ほどで溶けて縮むくらいです、一方100倍発泡は熱硬化性プラスチックで高温になっても液化せず火に当たるところが炭化して燃え広がりませんとあります。不燃材料のグラスウールの方が良さそうです。

・気密での検討、すきま風を無くすために断熱と同じくらい気密も大事です。グラスウールの場合それ自体に気密性能はありません、別途防湿層(気密)を取るため防湿フィルムの施工が必要でこの気密性能を出すのが施工に慣れていないと難しいです、慣れた人がやれば大丈夫。
一方100倍発泡は吹き付けることによって気密も同時に取れます。吹きつけるだけで気密の取れる100倍発泡の方が良さそうです。

・音での検討、グラスウール、100倍発泡、私の感覚では大差ないと思います。

上記いくつかの検討を見ると、防湿シート工事に慣れた方がいれば高性能グラスウール16K、慣れた方がいなければ100倍発泡の選択になるように思いますが、それぞれの考えがあるので結果は違ってきますね。

好みもあると思います断熱材で迷われたらご相談下さい、性能とコストを考慮してご提案しています。