床下エアコンのメリット・デメリット
床下エアコンとは
弊社では「暖房」を床下エアコン方式で行っています。床下エアコンで何?とご存じない方もいらっしゃると思います、床下エアコンとは1階の床に穴を開けてそこにエアコンを設置し、床下空間に温風を送ります、その床下空間から各部屋へ温風が行き渡り部屋を暖め、2階を暖め最終的に家全体を暖める暖房方式で、これをエアコン1台だけで実現させています。
床下空間を暖めると床面も自然と暖まります、床下エアコンで床暖房と同じ効果があるので足裏が暖かく、より暖房効果を感じます。
この図のようなイメージです、暖かい空気は上昇するので床下から2階へ行き渡りそして家全体を暖めます。イメージ図にある小屋裏エアコンは冷房用です(今回説明は割愛します)
実際に設置してある床下エアコンの状態がこちら。
本当にエアコン1台で家全体を暖房できるのか?
エアコン1台で家全体の暖房ができるのか疑問が出てくるかと思いますが、断熱、気密、空調計画、そしてエアコンの大きさを選定するための暖房負荷を計算することが肝になってきます。
これら全てを整えてエアコン1台で家全体の暖房を実現させています。ただ容量の大きなエアコンを設置すればいいというわけではありません。シュミュレーションに基づき最適な大きさを選定しています。
床下エアコンのメリットデメリット
床下エアコンの説明はこのくらいにしておき、メリットとデメリットを考察してみます。
メリット
- エアコン1台の稼働になり電気代が抑えられる
- エアコンを各部屋に取り付けた場合約4台とすると、2台(床下1、小屋裏1)なので購入費が半分で済む
- エアコン寿命は約13年、取り替え時の費用も半分で済む
- ○○システムではなく、家電量販店にある普通の壁掛けエアコンなのでシステムに比べて安価である
- ○○システムのようにいつの間にか製造中止になりにくい
- 床面にあるのでエアコンフィルタの掃除がしやすい
- 足元が暖かい、床暖房と同じ効果がある
- 24時間、全館暖房なのでヒートショックになりにくい
- 夜中のトイレに起きるのが億劫ではなくなる
- 朝起き布団から出やすい
デメリット
- 床面から出っ張るのでテレビ台等の中に収容しないとつまずく
- 壁掛けにしていないので(通常の使用方法ではない)メーカー保証が付かない
- 1階と2階では2℃ほど、温度差がある
- 床面に温風が通るガラリが必要
まだいろいろあるかもしれませんが、主立ったものはこれくらいかと思います、見て頂いたとおり、デメリットが気にならないくらいメリットの方が大きいです。そして実際にこの床下エアコンを体験すると足元が暖かく、廊下やトイレ等に行っても暖かいのがとても快適です。
床下の温度はどうなっているのか
床下エアコンが稼働していると床下はどのような状態になっているか気になりませんか、床下の温度を測ってきました。
床下エアコン稼働させている床下の温度データを採取しているところですが25.4℃となっています。
床下の基礎コンクリート表面温度は26.3℃でした、この基礎は内部にあり外部に面していないので、より気温に近い温度になっています。
外部に面している基礎コンクリートは内側に断熱材を当てているので内側からはコンクリートが見えずに表面温度の計測も出来ない状態です。
この時エアコン設定は23℃設定で、吹き出し口の温度は40.2℃です、40℃の温風を吹き出して床下空間が25℃ほどに保たれているということになります。
床下エアコンが気になる方はお問い合わせ下さい。