家を建てる時にチェックしたい2つの数字

昔は3世代同居という家族が一般的でしたが、今では夫婦と子供で5人未満の家族も多いです。ですので、昔と比べて「大きな家を建てたい」というニーズも少ないかもしれません。

しかし、これからお子さんが生まれるご家族や、親世代と同居を考えているご家族は、家族が増える前提で、家づくりを考えられるのではないでしょうか。

家は、どこでも好きな大きさのいえが建てられるわけではありません。地域によって建てられる建物の大きさが決められています。

建ぺい率、容積率

人の大きさを身長や体重で表すように、家の大きさも「平面の広さ」と「家の容量」で表すことができます。家の大きさに関わる2つの数字のことを「建ぺい率」と「容積率」と言います。

家の大きさを決める2つの数字

今日は、家の大きさを決める2つの数字、「建ぺい率」と「容積率」についてお伝えします。

建ぺい率とは?

まず、建ぺい率とは、家を建てるための土地に占める、建物が地面と接している部分(建物の1階部分と言っても良いでしょう)の面積の割合のことを言います。

例えば、100平方メートルの土地があったとして、建物と地面が接している面積が50平方メートルだった場合、建ぺい率は、50÷100×100=50%になります。この場合は「建ぺい率50%」

容積率とは?

一方の容積率は、建物の容積です。水槽に例えると、どのくらいの水を入れられるかですね。もし土地が狭くても、3階建て、4階建てと建物の高さを増していくと、容積は増えます。

容積率は、家の各階の床面積の合計(延べ床面積)÷敷地面積で求められます。例えば、100平方メートルの土地があったとして、各階の床面積が50平方メートル、4階建の建物の場合、容積率は、(50×4)÷100×100=200%になります。この場合は「容積率200%」

なぜ「建ぺい率」と「容積率」をチェックするのか

新築、規制

その地域によって、最大の「建ぺい率」と「容積率」が決められているからです。つまり、家を建てたい地域で決められた「建ぺい率」と「容積率」よりも大きな建物は、建てることができないのです。

「建ぺい率」と「容積率」が決められている理由

好きな場所に好きな大きさの家を建てられたらいいのに…と思うかもしれませんが、「建ぺい率」と「容積率」が決められているのには理由があります。

災害救助の観点

もし、どの家も敷地いっぱいに建物が建っていたら、火災が起こった場合、簡単に隣の家に延焼してしまうかもしれません。災害の被害が大きくなる可能性が大きいため、建ぺい率が決められています。

人口密度の観点

どこにでも大きな建物を建てることができたら、人気のある土地に人口が集中してしまうかもしれません。人口の一極集中は、経済や私たちの生活にも影響を与えるため、建ぺい率や容積率でコントロールしているのです。

緩和条件もある

建築条件によっては、建ぺい率の緩和が受けられる場合があります、例えば本来は土地の50%だけど、もう少し広めの60%まで建てていいよ、といった感じです。気になる方は、ぜひご相談ください。

まとめ

家の大きさを決める数字として「建ぺい率」と「容積率」があります。
地域ごとで「建ぺい率」と「容積率」が決められているので、家を建てる時には、チェックしておくと良いでしょう。